どうも、さとるです。
今回は、現代文勉強シリーズ第2弾です。
前回は「現代文は客観的ルール(文法、構文、論理)に従って読む!」という
ことについて書いたんですけど、
「文法」や「構文」は何となく分かるけど、「論理」って何だろう?
と思っている方もいると思うので、
今回は、「その現代文のルール」のうち「論理」についてもう少し詳しく説明していきたいと思います。
目次
「論理」=現代文にとって軸となる考え方
まず、こちらの図をみてください。
私たちは、何かを考える時には、
- 類似 「何かとこんなところが似てるなあ」
- 対比 「〇〇と△△は、こんなところが反対だなぁ」
- 因果 「〇〇が原因で××が起こった」
という主にこの3つの考え方を軸に、話を作っていきます。
そして、このように思考するときの組み立てのことを「論理」と言います。
ろん‐り【論理】 の解説
1 考えや議論などを進めていく筋道。思考や論証の組み立て。思考の妥当性が保証される法則や形式。「論理に飛躍がある」
goo辞書より
そして、論理で話を組み立てて、「自分が思ったことを人に伝える」時には、
- 例示 「例えば~」
- 比喩 「まるで~のような」
を使って、自分の考えをより分かりやすくするのです。
つまり、「類似」や「対比」、「因果」は話の骨組みで、
「比喩」や「例示」はそのデコレーションみたいなものです。
現代文では、「筆者の言いたいこと」捉えることが大切です。
例えば、
A 「あなたは僕にとって天使のようなひとです。」比喩
「一年生のあの時、〇〇して、手伝ってくれて…」例
「2年の時も、……」例
「あなたが笑う度に、太陽に照らされたように心が晴れやかに…」例
例や比喩は適度にあると分かりやすいですが、
そればっかりあると何が言いたいのか分かりにくくなりますよね。
だからこそ、現代文の文章を読むときに、例示と比喩を取り除いて、
もとの「類似」、「対比」、「因果」の考え方に注目しながら読むことで
「筆者の主張」を正確に読み取ることが求められるのです。
「でも、そんなこと急に言われても…」
「論理って聞いたことはあったけど、どういうことかよくわからない…」
という人も多いと思います。
しかし、私たちは日常的に論理を使っているのです。
意識したことがないから、よく分からないだけなんですよ~。
例えば、
Ⓐ「今日さー、マジあったかいよね」
Ⓑ「わかるー(共感)」
「今日もさー、いつもの感じでマフラー持ってきたけど、
暑くて外しちゃったもん」
Ⓐ「それな」
はい、ストップ。
Ⓐさんの「今日は、(いつもと比べて)暖かい」
という発言に対して、Ⓑさんは「私と同じ考えだ(類似)」と思って
「わかる」といってますし、
続くⒷさんの発言では、
「マフラーを着けていたけど、暑くなってきたから(原因)、外した(結果)」
という因果関係に基づいた発言になってます。
こんな風に私たちは、話すときには自然と論理関係を使っているのです。
だから、
論理を「難しいもの」、「現代文のだけもの」だとは思わないで、
「日常的にあふれているものだ」と思ってもらいたい。
意識して聞いてみると、必ずそこに論理があります。
その論理に気づけるようになれば、きっと現代文の文章でも、
論理に気づけるようになります。
ミルクボーイの「コーンフレーク」を現代文的に解説!
という訳で、これから少し「論理」について勉強していきます。
お題は、昨年度M-1優勝のミルクボーイさんのネタ
「コーンフレーク」です。
まずは、漫才をご覧ください。
ここから現代文的解説していきます。
ボケ「うちのオカンがね、好きな朝ごはんがあるらしいんやけど」
「その名前を忘れてしもうて いろいろ聞くんやけどわからへんねんな」
ツッコミ「わからへんの?ほな俺がね ちょっと一緒に考えてあげるから、どんな特徴か教えてよ」
ボケ「あのー甘くてカリカリしてて 牛乳とかかけて食べるやつやって言うねんな」
ツッコミ「コーンフレークやないかい その特徴は完全にコーンフレークやないかい」
この部分の論理展開は、
- ①まず特徴を聞く。「甘くてカリカリしていて、牛乳とかかけて食べる」
- ②その特徴に当てはまる=共通点を持つ食べ物を思い浮かべる(類似)
- ③その特徴に当てはまるものを見つける「コーンフレークだ」
- ④コーンフレークは先ほど言った特徴にぴったり当てはまるから(原因)、
- オカンが好きな朝ごはんは「コーンフレーク」に違いない(結果)
となっています。
漫才の部分を補足するなら
ツッコミ「わからへんの?ほな俺がね ちょっと一緒に考えてあげるから、どんな特徴か教えてよ」
ボケ「あのー甘くてカリカリしてて 牛乳とかかけて食べるやつやって言うねんな」
ツッコミ(この特徴に当てはまる食べ物…、んっ?コーンフレークに似てるなぁ)
(そうだ。コーンフレークならこの特徴すべて満たすわ)
(だからコーンフレークに違いない)
ツッコミ「コーンフレークやないかい その特徴は完全にコーンフレークやないかい」
となります。
次もいってみましょう!
ツッコミ「すぐわかったやん こんなんもー」
ボケ「でもこれちょっと分からへんのんよー」
ツッコミ「何が」
ボケ「いや俺もコーンフレークかと思うてんけど」
「オカンが言うには 死ぬ前の最後のご飯もそれで良いって言うねんなー」
ツッコミ「あー、ほなコーンフレークと違うかぁ」
「人生の最後がコーンフレークで良い訳ないもんね」
「コーンフレークはね まだ寿命に余裕があるから食べてられんのよあれ」
この部分は、
- ①「オカンが死ぬ前の最後のご飯もそれで(好きな朝ごはん)良い」という特徴を聞く
- ②「死ぬ前の最後のご飯のイメージ」と「コーンフレーク」を比べる(対比)
- ③比べた結果、どうしても「コーンフレーク」はイメージに合わないと判断
となっています。
ボケ「俺もコーンフレークと思うてんけど」
「オカンが言うには 死ぬ前の最後のご飯でもそれで良いっていうねんな」
ツッコミ(死ぬ前の最後のご飯?)
(最後のご飯は、普通ステーキとかラーメンとか寿司とかもっと豪華なものやろ)
(最後のご飯は絶対豪華で美味しいものを食べたいはず。後悔せんためにも)
(ほなコーンフレークはどうか。全然最後のご飯のイメージと違う)
(ドラマとかでも、最後のご飯がコーンフレークだったことないし)
(だから、コーンフレークではない)
ツッコミ「ほなコーンフレークと違うかぁ」
「人生の最後がコーンフレークでええ訳ないもんね」
となります。
また、
「コーンフレークはね まだ寿命に余裕があるから(原因)食べてられんのよ(結果)」
という発言にもしっかりと因果関係があります。
基本的にこのネタは、
「コーンレークであるか、ないか」
ということを「特徴」や「イメージ」から判断するというものとなっています。
もっと言うと、
その特徴がコーンフレークに当てはまるか(類似しているか)、違うか(対比しているか)
について考えて、
その考えたものを根拠に(原因)、コーンフレークかどうか判断しているのです(結果)
他にも
「法律スレスレくらい入っとる(比喩)」
「晩飯でコーンフレークでてきたら ちゃぶ台ひっくり返すもんね(くらい嫌だ)(比喩)」
「コーンフレークやないかい コーンフレークと、ミロとフルーチェ(例示)は憧れたんやから」
みたいに、「論理」に当てはまるフレーズがたくさんあります。
どうですか。
身の回りの会話に論理がたくさんあることがわかったのではないでしょうか?
(ちょっと強引だし、説明がクドイ?)
(これくらい意識して考えることが大切なんです。ごめんなさい💦)
まとめ
これから、現代文を勉強していくうえでこの「論理」について考えることは、非常に重要です。
「論理」というのか、一見難しいように思えますが、
私たちが普段自然と使っているものです。
「現代文だけのもの」ではありません。
ですから、今度、現代文を勉強するとき、
「論理」を意識しながら読んでみてください。
きっと今までとは違ったものになると思います。
次回は、今までの内容を使って、具体的な手順も交えながら、
実際に現代文の問題を解いていこうと思います。
ありがとうございました。
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