こんにちは、さとるです。
今回は、現代文シリーズ第3弾
「現代文はシステマティックに解ける」
と題し、2回に渡って、
実際の現代文の文章を使って、具体的な読み方や解き方を紹介していこうと思います。
以前の記事はこちらから
今回は、「前章マインドセット編」です。
主に、現代文を解く前に知ってほしいことを書きました。
少し長いですが、最後まで読んでいただけると幸いです。
また、今回はセンター国語(2017年)を教材として使用していきます。
なぜ2017年のものかと言いますと、
この年が、
過去5年の中で最も平均点が低かった(104,68点)からですね。
今年(2020年)のテストの平均点が(119,33点)ということを踏まえると、
かなり難しかった年と言えます。
しかし、
「客観的なルール」を元にした読み方ができれば、十分対応できます。
これから一緒に難問を解いていきましょう!
目次
入試現代文の概略=時間が足りない件について
入試現代文の一番の敵は、「時間制限」です。
センター試験は、4題80分
ざっくり言うと、1題6問を20分で解くわけです。(1問 3分20秒ほど)
ちなみに、センター試験に代わり、2021年1月から実施される
大学共通入試テストでも4題80分となっています。
もう本当に時間が足りないんです。
個人的には、人生で一番時間が短く感じられた瞬間だと思ってます。
だからこそ、言いたい。
入試現代文は、
文章の大事な所だけを読み、設問を無駄なく速く解く必要がある
と。
文章を前から丁寧に読む時間はないということです。
ですから、今回は
「実際に、僕が入試現代文をどのように解いているか」
という点に焦点を当てて、具体的な読み方、解き方を紹介しています。
「時間がない中、どのように解いているか」に注目していただければ幸いです。
読み方のポイント、解き方のポイント
読み方のポイントは、
文章の傍線部がない段落は、キーワードと「論理」だけチェックしてさらっと読む
文章の構造を木に例えてみると、
1本の木が、
木の幹があって、枝に分かれて、そこに葉がついて木を構成していると同じように、
現代文の文章も、
幹には「筆者の主張」があって、枝のように「論理」がわかれ、葉のように「段落」がくついているのです。(論理については前回説明しましたね)
段落(読み)ダンラク
1 長い文章を内容などからいくつかに分けた区切り。形式的に、1字下げて書きはじめる一区切りをいうこともある。段。パラグラフ。
コトバンクより引用
段落とは、「長い文章を内容などからいくつかに分けた区切り」のことを指しますから、
1つの段落において、基本的に伝えたいことは1つなのです。
そして、伝いえたいことは、その段落の中でしばしば、
「キーワード」という形で何度も出てきます。
「どうして何度も出てくるの?」
「絶対に伝えたいからだよ!」
それらを踏まえると、
文章の傍線部がない段落は、
キーワードと「論理」だけチェックしてさらっと読むことは、
時間がない入試現代文において、有効な読み方といえます。
設問は、「きまった手順で解く」
入試現代文は、「客観的ルールに従って読む」訳ですから、
「きまった手順」で解くことが可能です。
1つ1つの手順を丁寧にこなす。
スポーツ選手のルーティンをイメージですかね。
「ルーティン」ように作業を行えば、
余計なこと考えたり、焦ったりすることも減ります。
そして何より、「きまった手順」で解くことは、
「一か八かのような解き方」をしないことに繋がります。
「じゃあ、その解き方ってどんな感じなの?」
これから、その解き方について説明していきます。
設問の解き方
現代文の問題の半分以上は、
「〇〇はどういうことか」という内容説明の問題と、
「〇〇とあるが、それはなぜか」という理由説明の問題です。
問題を実際に解く前に、これらの設問の解き方を解説しておきます。
内容説明 「〇〇はどういうことか」
手順
①文の構造(SVなど)を確認
②「その言葉だけでは、何を言っているか分からない言葉」(指示語、比喩、特別言語)を確認
(特別言語は、筆者のオリジナルの言葉を指します)
③根拠を探す。
これが「どういうことか問題」の解き方です。
②の「その言葉だけでは、何を言っているか分からない言葉」についてですが
例えば、
「ねぇ、あそこの、かまぼこ板みたいな形の『ポチポチ』取ってよ」
言われたどうしますか。何言っているのか分かりませんよね。
あそこが「指示語」、
かまぼこ板みたいな「比喩」、
「ポチポチ」が「特別言語」です。
これを、補足すると
「ねぇ、ソファーの上にある、長方形の、『テレビのリモコン』取ってよ」
となります。
これが内容説明の本質は、
「その言葉だけでは、何を言っているのか分からない部分を補って、
誰でもわかるような文に変える」
ことです。
以上が内容説明の問題でした。
理由説明 「〇〇とあるが、それはなぜか」
手順
①文構造を確認
②前提(X)とその結論(Y)を確認。
③飛躍した部分(ツッコミどころ、ぶっ飛んだところ)を確認」
④根拠を探す(Xの説明)
③の飛躍ですが、
例えば、
「有名人になるのは、難しい」
という文があったらどう思いますか?
「当たり前だ!」と思いますよね。
「有名人になる」ことと「難しい」ことがスッとつながります。
これは、「飛躍がない」と言います。
一方、
「有名人になることは、簡単だ」という文があったらどうでしょう。
「ええ、なんでですか」と思うだろうし、
「どうして?」とツッコミたくなりますよね。
「理由がないと納得できない」
これを、「飛躍が存在する」と言います。
この飛躍を埋めるためには、どうしたらいいのでしょう?
「簡単だ」という部分を説明しても論理は埋まらないですよね。
だから、「有名人なることは」という前提(X)の説明をすることによって飛躍を埋めるのです。
基本的に、飛躍した部分の確認をしたら、前提の説明を探しに行きます。
例
「有名人になることは、
昔のように、芸能人にならないといけないわけではなく、
今は、インターネットを利用して、
情報やコンテンツを発信して、共感を得られれば、
誰でもなることができるので、
簡単である」
これが、理由説明の手順です。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
次回は、ついに、センター試験を解いていきます。
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